Posts tagged "ホラー"

神の左手 悪魔の右手|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 楳図かずおの有名ホラー漫画を、平成『ガメラ』3部作で知られる金子修介監督が映画化。ちなみに『ガメラ3 邪神覚醒』で主演を務めた前田愛も脇役で登場している。 当初の予定では那須博之が監督することになっていたが、撮影前に逝去してしまったため、金子監督が代わってメガホンを取ることになったという。 このような因縁による本作の主人公を、那須監督の『デビルマン』にも【ミーコ】役で登場した渋谷飛鳥が担ってい […]

案山子|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ ホラー映画マニアたちからはすこぶる評判の悪い「伊藤潤二作品実写化シリーズ」の一つ。 タイトルは『案山子』となっているけれど、実際のストーリーは『墓標の町』という作品に準拠しているらしい。 野波麻帆演じる主人公は、失踪した兄を追いかけ、トンネルの向こうにある村を訪れる。 しかし、その村は、ある少女の悪霊によって支配されていた。 その少女は、かつて主人公の兄に恋心を抱いていたが、主人公に妨害された […]

藪の中|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 黒沢映画の原作としても有名な芥川龍之介『藪の中』は、人間の記憶や主観が、いかに都合良く捻じ曲げられるかを物語る古典文学である。 とはいえ、けっきょくのところ読者の記憶にもっとも印象強く残るのは、《愛する妻を目の前でレイプされる》という、悲惨きわまりないシチュエーションではないだろうか。 だとしたら『藪の中』を「ポルノ小説」として解釈したとしてもおかしくはない。おそらくこの映画版はそんな発想から […]

ゾンパイア|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★★ 封印されていた吸血鬼の女王が眠りから覚め、孤島の小さな村を恐怖に陥れる。 古めかしい小屋の質感など、寂れた孤島の殺伐とした空気を演出することに成功している。終始、やるせない雰囲気の中で、気怠く展開していく物語だ。 吸血鬼の女王を演じる女優は、クールな美貌が気品を放っており、ハマり役。 しかし、なにせゾンビも“兼任”しているものだから(つまりゾンビとバンパイアで「ゾンパイア」)、セリフがまった […]

ゾンビドローム|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ この映画は、予告編のナレーションがなかなかの名調子で、ずっと耳にこびりついていた。 皮膚が不気味に膨張し……! 顔面はケロイド状の肉塊と化し……! 体液がとめどなく流れだし……! 頭部が破裂する! ぞんびどろおむ!! 原題の「OZON」とは、劇中に登場するドラッグの名称。 こいつを体内に注入すると、自分の体を思いのままに変形できるようになる。 またそれがこの上ない快楽をともなうものだから、歯止 […]

囁く廊下 女校怪談|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★★ 一口に「ホラー映画」と言っても、単純に「ホラー(恐怖)」だけを追求している作品は、意外に少ない。 たいてい、恐怖演出はあくまでも“味付け”であって、本当のテーマは別にある。 韓流ホラー『囁く廊下』(旧題『女校怪談』)の場合、テーマは《教育の暴力》だ。 厳格な女子校で巻き起こる、謎の連続殺人。その背景には、傲慢な大人たちによって青春を奪われてしまった少女たちの、哀しみと怨念が秘められていた── […]

新・妖女伝説 セイレーン|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 《男の欲望》を喰って生きる女妖魔【セイレーン】の恐怖をエロティックに描く。90年代から続くVシネマ・シリーズの通算第5作、00年代に入ってから最初の作品である。 エロスと怪奇の組み合わせと言えば、即座に思い浮かぶのはジェス・フランコやジャン・ローランの女吸血鬼物で、ああいった耽美幻想的なムードを期待してしまう。 ところが本作の世界観は、むしろその対極にある。 メインとなるのは、ギャングたちのお […]

押切 劇場版|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ パラレル・ワールドを題材にしたSFホラーで、いちおう伊藤潤二の漫画を原作としている。読んでいないので比較できないが、少なくともこの映画版に『富江』や『うずまき』のような猟奇色はない。 一つ言えるのは、もし伊藤潤二原作という前提がなければ、こんなに古臭くて退屈な作品が世に出ることはなかっただろう、ということである。 「押切」とは、主人公の高校生の名字。もう一つの世界に住む自分が、この世界にやって […]

玩具修理者|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★★★ 小林泰三の原作小説から、猟奇的な描写の一切を削除し、幻想的なお伽話に仕上げた短編映画。 言うまでもなく、映像化作品を語る際には、原作とは「別物」として評価すべきである。原作にあったものが「ない」としても、作品として完成しているのであれば、それは「不足」にはならない。ましてや約45分という時間の制約があるのだから、原作の内容を余さず再現しようとすれば、消化不良になってしまいかねない。したがっ […]

自殺サークル|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 冒頭、新宿駅のホーム。何十人もの女子高生が、手をつないでいっせいに飛び込み自殺する。飛び散る大量の血しぶき、肉片。 このナンセンスな演出が、『自殺サークル』という映画を象徴している。とにかく、ただひたすら観客を不快な気分にさせるという目的のために、すべてが注ぎこまれた映画だ。 加えて作品全体から感じられるのは、若者文化、とりわけ90年代後半以降のトレンドに対する、強烈な憎悪である(そうでないと […]

邪願霊|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 今や『ノロイ』などですっかり定番となった、擬似ドキュメンタリー形式による和製ホラー映画の元祖とも言える作品。 『ノロイ』に登場する魔物【かぐたば】は、取り憑いた人間の精神をじわりじわりと崩壊させていくタイプだったが、この映画の幽霊は、車を爆発させたり、撮影のセットをメチャクチャにしたりと大暴れだ。 しかし、そんな派手な演出の割には、復讐の動機がたんなる「痴情のもつれ」というのは、あんまりにも貧 […]

イザベルの呪い|評論家を燃やせ!(いいニオイさ)

★ 魔女狩り伝説をモチーフに、エログロ描写を加えたB級ホラー。そう聞いただけで食指が動いてしまうマニアは少なくないはず。 じじつ魔女の処刑や黒魔術のシーンはムードたっぷりで、安っぽい仕上がりながら、なかなかの出来映えだ。 しかし、キャラクターの設定があまりにもデタラメである。 300年前、神父の妻でありながら、下男と不義密通したことにより、「魔女」として火炙りにされた女。下男は彼女を蘇らせるため、 […]